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外部環境の分析 ~世の中の変化から新しい戦略を考える~

少子高齢化による人口減少は随分前から進んでいますが、外国人労働者の受け入れや、AI技術の発展など、外部環境は目まぐるしく変化していきます。

世の中の変化を敏感に察知して経営判断をしていくことが今後はますます重要になってきます。

また世界的な変化だけでなく、自社の商圏内や競合も日々変化をしていきます。

外部環境と自社のことを分析すれば新しいチャンスを探し出すことができるかもしれません。

 

マクロな環境の変化

今後益々進んでいく人口減少や、各分野における急速なAI技術の発展は、経営する上で迫ってきたこれまでの脅威とは全く異なる可能性があります。

海外に向けた経営を行っていない企業でも、マクロ経済で注目すべきポイントはいくつかあるので、常にアンテナを拡げておきましょう。

 

経営における外部環境が変化する時のポイント

・人口減少によるマーケットの縮小

・技術革新による既存技術の腐化

・人手不足が原因の機会損失

・規制強化による生産コストの増加

・世界情勢が原因のコスト増加

 

ミクロな環境の変化

自社の周辺環境や顧客の状況など、ミクロな環境が経営に影響する場面も沢山あります。

ミクロな環境に対しては、自社と競合の強みや弱みを把握したうえで、おくことで迅速に効果的な対策を打つことができる場合があります。

 

ミクロな環境における変化の要因

・自社や自店舗がある地域や商圏に絞った周辺人口・労働力人口の推移

・周辺の主な世帯層(高齢世帯、ファミリー単身など)

・天候不順による価格の高騰や供給不足の影響を受ける原材料の有無

・大手資本のチェーン店など、競合の進出

・人手不足、人材流出を防ぐ為の賃金上昇

 

SWOTによる経営分析

SWOT分析とは、「市場の機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」の4つの項目を洗い出して、それぞれの関係性を見ながら分析を行っていくための手法のひとつです。

 

まずは市場分析から

最初に、機会(0)と脅威(T)の外部環境の洗い出しから始め、それらを見ながら自社の強み(S)、弱み(W)の内部要因を洗い出します。

 

①機会 商品・サービスの需要がどのようなものなのかを整理する

②脅威 自社努力では回避できない外部環境が要因の経営に対するマイナス点

③強み 同業他社と比べて、自社が優れているポイント

④弱み 現在や未来において、放置しておくと悪い影響を及ぼす自社のマイナス点

 

SWOTに限らず、経営分析を行う時は、過去の栄光や主観だけで判断を行ってはいけません。

できるだけ公平な視点で、可能なら外部の知見なども借りながら行うことが重要です。

 

「機会×強み」の組み合わせに新しいチャンスがないか

客観的な視点で機会を洗い出し、公平な視点で自社の強みを分析できたら、その2つを組み合わせると新しいビジネスチャンスが生まれることがあります。

 

幹線道路沿いにある、ファミリーをメインターゲットとしている飲食店の例です。

その飲食店でSWOT分析を行ってみたところ、「近隣に大学がいつくかある」という機会と、「競合に比べてランチメニューの単価は安いけど、グルメサイトでは味の評価が高い」という強みを発見することができました。

そこで、この二つの組み合わせに着目して「平日のランチタイムに、ワンコインのSNS映えメニューを提供」したところ、これまでは閑散としていた平日のランチタイムに、これまでとは違う層の顧客が増えて売上がアップしました。

 

このように、外部環境と自社のことを的確に分析できれば新しいチャンスを生み出すことができます。

但し、例えば先の例だと大学生の顧客は増えましたが、少子高齢化の波で学生はどんどん減っていく事から長期でみると新しい脅威が増えたことになります。

一度分析したことで満足するのではなく、継続的に分析することで、瞬発力のある経営を行う事が可能になります。

既に確立しているビジネスモデルに満足することなく、環境の変化を分析することで新しいチャンスを狙っていってはどうでしょうか?

 

当所では、貴社の経営に関する取り組みをサポートします。

当事務所は、経営革新等支援機関に認定されております。支援機関は経営改善計画の策定支援等を行っており、支援機関の業務を通じて、より一層中小企業の経営改善・事業再生に尽力してまいります。
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