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社長のための基礎知識

金融機関とコミュニケーションを、積極的に取ることのメリット

最近、金融機関が「経営の透明性」に注目しています。

具体的には、企業が行っている健全な経営努力の結果である財務データを定期的に開示することを指します。

決算書は金融機関と中小企業の共通言語です。

決算書を開示して、金融機関と積極的にコミュニケーションをとりましょう。

 

「決算書」は重要なコミュニケーションツール

中小企業にとってお金を得る手段は大きく分けて、取引先からの売上入金と金融機関からに分かれます。

取引先にしても金融機関にしても、円滑にコミュニケーションを取り、時には力強い交渉を行うことは、社長にとって重要な仕事のひとつです。

ただ、金融機関とは何を話していいか分からず、円滑なコミュニケーションが取れているとは言いづらいという経営者の方もいらっしゃいます。

 

そんな場面で役に立つのが「決算書」です。

金融機関にとっては、融資したお金がきぎょうの活動で正しく使われていて、滞りなく毎月返済されることが大切です。

日々きちんと管理されている帳簿に基づいて作成された決算書は、企業の活動が適切かどうかの確認を行うために最も効果的な資料です。

そのため、金融機関は次のような視点で決算書を確認しています。

 

金融機関がチェックする決算書のポイント

・回収が困難な売掛金はないか。売上債権の回転期間はどれくらいか。

・在庫、現金の在高は適正か。在庫の回転期間に無理はないか。

・存在しない固定資産が載っていないか。

・過剰投資されていない減価償却は正しく行われているか。

・不自然に多額な仮払金や貸付金の残高がないか。

 

金融機関がチェックするポイントは、いずれも「良い会社」になるために、健全な経営努力と正し経理処理が行われているかという点です。

つまり、正しく作成された決算書は、金融機関と話をするための共通言語となるのです。

 

試算表を用いて、自社の強み・長所を知ってもらう

金融機関とのコミュニケーションにおいて、もう1つ重要な点は「頻度」です。

融査のときだけ金融機関に相談しているという方が多いと思いますが、積極的・定期的に自社の情報を提出することは、金融機関に自社の強みや長所を知ってもらうことに繋がります。

自社の状態を客観的な視点で見てくれる金融機関との対話は、事業の新しいアイデアが生まれることがありますので、頻繁な金融機関とのコミュニケーションには多くのメリットがあります。

 

金融機関への定期的な報告手段として代表的なのは、試算表です。

直近の業績が芳しくないのでその事を金融機関に知られたくないという風に思われる場面があるかもしれませんが、業績の良し悪しに関わらず情報を自ら開示するということで融資の必要性をいち早く金融機関に伝えることに繋がります。

もし年度末の決算しか行っていない場合は、四半期の試算表作成から始めて、最終的には月次の試算表が作成できるようにしていきましょう。

当所では、貴社の経営に関する取り組みをサポートします。

当事務所は、経営革新等支援機関に認定されております。支援機関は経営改善計画の策定支援等を行っており、支援機関の業務を通じて、より一層中小企業の経営改善・事業再生に尽力してまいります。
また、「会計で会社を強くする」をモットーに、皆様に最新の情報と最適な業務を提供してまいります。

 

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