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法人・個人事業主のお客様

急務!価格見直し!!

エネルギー価格や原材料の高騰していた中で、急激な円安が進んでいます。

どんな業種でも商品の価格見直しが必要ですが、顧客の反応を考えると値上げはハードルが高いのではないでしょうか。

 

今回は顧客が離れていかない値上げの方法についてまとめてみました。

 

価格競争からの脱却

国内需要は長らく、「いかに低価格でサービスを提供するか」という価格競争の流れが続いてきました。

ただ、昨今の原材料価格の上昇で、これまでのように“いい物を安く”という戦略は難しくなっています。

これまで戦うことのできていた事業者でも、価格競争から抜け出す良い機会、という捉え方ができるかもしれません。

 

競争から抜け出す方法として、

「価値を維持して価格を下げる」という方法と、

「価値を上げて価格も上げる」という方法があります。

 

どちらも競争から抜け出すためには他社とは大きく差をつける必要があります。

 

ただ、一つ目の「価値を維持して価格を下げる」という方法を取る場合、原価を大きく引き下げて、品質はそのままで、価格を下げるということが必要です。

しかも、価格を少し下げただけでは競争からは抜け出せないので、他社よりも大きく引き下げる必要があります。

元々、難しい手法である上に、原材料価格や光熱費などの固定費が高騰している現状では非現実的な手段と言えます。

 

そうなると、取るべき手段は「価値を上げて価格も上げる」ということになります。

急に品質を上げるというのはこれもまた現実的ではないので、今よりも工夫をして、新しい価値を加えるということになります。

 

得意先に受け入れてもらえる、交渉の方法

いくつか例をみていきましょう。

 

値上げしやすいモノから値上げしていく

工夫する、と言いながらも、最初は値上げの話です。

まずは顧客が「これは値上げしてもしょうがないね」と思えるモノがあれば、そこから値上げをしていきましょう。

 

例えば、各国のロックダウンの影響が続いている原材料を使用しているモノが当てはまります。

ウクライナの問題や、円安の影響で輸入品はほとんどのものが値上りをしているので、当てはまるものは値上げを検討してみてください。

 

なお、値上げをする時は単純な原材料高騰分だけでなく、輸送費や固定費に響いている部分もしっかりと計算して値上げをしましょう。

また、値上げの価格交渉を行う時は、仮に取引が中止になったとしても影響が少ないモノから手を付けましょう。

 

「メイン」と「オマケ」の機能を分けて提供する

商品によってはプラスαの機能が最初から付いている場合がありますね。

そういったモノの場合、必ず必要な機能と、顧客によっては必要になるものを分けて商品化します。

これにより、原価率は下げることが出来るので販売価格をどのように設定するかを検討しましょう。

例えば、メイン部分のみの提供価格を下げることができます。安くすることで販売数増加が見込める場合は完全に分けてしまうのも手です。

もし、販売数増加が難しそうな場合は、メイン部分の商品で粗利益を確保しつつ、オプション付きの場合は据え置き価格にするなどして、顧客にも利のある設定にしましょう。

 

バリエーションを増やす

これは、もし数量などの差で価格設定が2つある商品の場合、その中間の商品を増やしましょう、ということです。

期待できる効果は中間商品を増やすことでこれまでにない顧客層からの購入が見込めるということです。

少しテクニックが必要ですが、中間商品は粗利益率を高くしつつ、顧客には値ごろ感を提供することも可能です。

この辺りは原価率のバランス感覚が必要なので、是非とも私達、税理士法人きらめきにご相談ください。

 

エンドユーザーへの販売数を増やす

もし、卸売がメインの場合、エンドユーザーへの販売数を増やすことが出来れば、売上高と粗利額を増やすことができます。

小売りを行う場合、これまでとは違う販促が必要になりますが、今はホームページだけでなく、SNSや動画など無料のツールを使って業者に依頼すること無く販促する方法が沢山あります。

新しい取り組みだから難しいと思われるかもしれませんが、タクシー会社さんなど、そういうものとは無縁の事業者さんが手弁当で企業がSNSをやっている例は沢山あります。

始めから上手くやる必要はなく、やってみたら案外うまく行く場合も多いので、まずはチャレンジしてみてはどうでしょうか。

 

イメージ戦略でブランド力を上げる

端的にいうと、「あそこの商品は良いものだから高くても納得」と顧客に思ってもらえるような行動を取るということです。

 

「安くて良いものを提供していきます」という戦略、

「良いものなので、値段も相応にいただきます」という戦略、

企業としてどういう方針を取るかということでもありますね。

 

「良いものだから高く」という戦略を取ることに躊躇されるかもしれませんが、身近にそういう商品はいくつもあります。

例えば、マグロやフグなどの魚介類は港や土地にブランドがついていて、水揚げされた港によって価格が変わる事や、

その土地で獲れたものでなくても、「本場」というイメージのお陰で相場が高いというような話は聞いたことがあるかと思います。

(あくまで例えです。それぞれ価値のあるものであることは間違いないと思っていますのでご指摘はご容赦ください。)

 

具体的にどの様にやっていくのかは試行錯誤が必要ですが、自分たちが当たり前だと思っていることを顧客は知らないということはよくあります。

これまでは訴求してこなかった点を詳しく説明すると、そこが顧客にとって新しいメリットと受け取ることができる場合もあります。

 

「試行錯誤」と「継続」

ここまでいくつか代表的な脱・価格戦略の手法を書いてきましたが、どれかひとつだけを行うだけでは競争から抜け出すことは難しいかもしれません。

また、1回チャレンジしただけでは状況が変わらないかもしれません。

試行錯誤を繰り返し行うことが重要になります。

 

「試行錯誤」の部分なら私達、税理士法人きらめきにお手伝いできることがあるはずなので、お気軽にご相談ください。

 

当所では、貴社の経営に関する取り組みをサポートします。

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